2013年12月11日水曜日

アーティスト フランス映画


2011年公開(日本公開は2012年)のフランス映画。監督ミシェル・アザナヴィシウス、主演ジャン・デュジャルダンベレニス・ベジョ。監督さんも主演男優、女優さんとも、今作まで知りませんでした。第84回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、衣装デザイン賞、作曲賞の5部門を受賞。長い歴史を誇るアカデミー賞で、作品賞をとった初めてのフランス映画となりました。

1920年代後期のハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は駆け出しの女優ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)と出会い意気投合。しかし映画がサイレントからトーキーへと急激に移り変わる中で、ふたりの運命は明暗をわける。

時代の波に乗ったペピーはスターの座をつかむ。しかしサイレント映画にこだわったジョージはスターの座から転げ落ちてしまう。妻を失い、屋敷を失い、質屋通いで食いつなぐジョージ。彼に残されたものは愛犬と、かつての栄光、サイレント映画のフィルムだけだった、、、。

1927年から1932年までの映画の街ハリウッドのお話。この1927年というのは世界初のトーキー長編映画「ジャズ・シンガー」が公開された年なんですよね。時代の転換点だったのでしょう。映画革命の裏で職を失った俳優や技術者、または職を得た人、悲喜こもごもだったかと想像します。

主人公のジョージは時代掛った男前といった感じでいい味出してますし、ヒロインのペピーのキュートさにも心奪われますが、なんといっても愛犬くんの演技が最高であります。彼に助演男優賞をあげてもらいたかったですね。

映画は全編モノクロ、音声はほぼ音楽のみ。ほぼ、といったのは、少しだけサウンドが出る場面があるのです。それがとっても効果的で、トーキー映画が初めて上映された当時を疑似体験したような気になります。気のせいですが。

5段階評価で4つ。モノクロって不思議です。色が見えてくる時があるから。


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